■GAME1
第1ピリオド、プレーオフ出場権を賭けたゲームとあって両チームともに序盤から積極的に動く。栃木はワトキンスをダブルチームで抑える作戦が奏功し、ブレントンのスティールからロシターの速攻でリードを広げる。集中力の高くプレーする栃木は、ブレントンが北海道の一瞬の隙を付いてペネトレイトで加点し、対する北海道はワトキンスとティルマンが攻守で奮闘する。田臥を軸に攻撃する栃木は、中盤に入ると北海道から連続でシュートファウルを貰い、フリースローで得点を重ね、残り4分41秒に7-13とする。
阿部に代わって多嶋が入り、プレーヤーとボールが動かずチームオフェンスが機能しない北海道に対し、栃木はディフェンスリバウンドを奪って田臥が速攻を決め、さらに点差を開ける。しかし栃木は田臥が下がるとリズムが悪くなり、北海道はティルマンの3Pシュートやバスケットカウントワンスローで追い上げ、残り1分15秒に19-20と1点差に迫る。この後お互いに5ファウルからのフリースローで得点し、20-21の栃木1点リードで終了。
第2ピリオド、北海道はワトキンスのインサイド、西川の3Pシュート、多嶋のスティールからの速攻で立て続けに得点する。しかしディフェンスにおいては後手になり、ファウルを連発して栃木にフリースローを許す。北海道は桜井が栃木のディフェンスを崩すことができず、手詰まりになったりターンノーバーを出してしまう。中盤に渡邊と田臥のダブルガードに戻した栃木は連続で速攻を出して残り5分40秒に31-31の同点に戻し、さらに渡邊の3Pシュートと速攻で41-46と5点リードする。
オフィシャルタイムアウト明け、阿部とティルマンのセットに変えた北海道はオフェンスのリズムが良くなり、ティルマンのゴール下や種市へのバックドアで得点を重ねるが、栃木は山田が連続でジャンプショットを決めて点差を広げさせない。終盤に入るとお互いに点を取り合うが、桜井が攻守で全く機能しない北海道に対し、栃木は速攻から田臥のアリウープや竹田の連続得点で残り1分40秒に37-47と点差を10に広げる。北海道はワトキンスがインサイドで得点するも単発で終わり、39-50の栃木11点リードで前半終了。
第3ピリオド、桜井がコントロールする北海道は、チームオフェンスで栃木のディフェンスを崩せずワトキンスの攻撃一辺倒になってしまう。栃木はこれを読んで守り切り、速攻から田臥のアシストで連続得点して、残り7分45秒に40-56と点差を広げる。北海道はタイムアウトを取り、桜井に代えて多嶋を投入するも、田臥にかき回されてディフェンスが収縮したところを古川に外から射抜かれ、さらに点差を広げられる。
中盤に点差を21に広げられた北海道は、ディフェンスの集中力を失いオフェンスでもチームで攻めることができず、手詰まりになってはパスアウトして無理なシュートを打ち、ディフェンスリバウンドを取られるという悪循環に陥る。栃木はロシターがインサイドでステップインから連続で得点し、49-75と栃木が点差を26に広げて終了。
第4ピリオド、阿部、ティルマン、野口を投入した北海道は、桜井のフリースローやアシストからの伊藤の得点で追撃し、さらに桜井のジャンプショットで残り8分12秒に57-78と点差を19に縮める。ボールとプレーヤーの動きが良くなった北海道だが、栃木も田臥と渡邊のダブルガードにすることで動きが良くなり、63-82で点差が19から詰まらないままオフィシャルタイムアウトに入る。
タイムアウト明け、北海道はワトキンスとのインサイドアウトから野口が3Pシュートを決める。さらにワトキンスはフリースローを得るが、これを落としてしまう。栃木は田臥がバスケットカウントとワンスローを決めて点差を19に戻し、さらに渡邊が連続でロングシュートを決めて、残り1分58秒に66-91と25点差にして試合を決める。最終的には74-97で栃木が勝利した。
*途中から会場の時計とPlay by Playの時計に33秒ほどの時差がありますが、会場の時計を元に書いています。
PTS:ロシター22、田臥21、ティルマン13、ワトキンス10
REB:ロシター11、ティルマン12、ワトキンス11
AST:田臥11、桜井7
■GAME2
第1ピリオド、北海道はティルマン、栃木は渡邊が開始早々に3Pシュートを決めるも、お互いに後が続かずシュートが入らない。このゲームを落とすとプレーオフ進出の望みが絶たれる北海道は、激しいプレッシャーディフェンスで栃木のパスを断ち切り、速攻を出す。焦りが出たのか栃木は、古川が速攻に走る桜井の首を掴んで倒すといった、らしくないラフプレーを犯してアンスポーツマンライクファウルを取られてしまう。中盤、北海道はワトキンスが、栃木はブレントンとロシターがゴール下で得点するが、終盤に入ると北海道のプレッシャーが弱まり、栃木はボール回しから竹田がフリーでジャンプショットを決め、10-11と逆転する。
リバウンドから速い攻撃を出してリズムに乗る栃木だったが、渡邊がジャッジへの不満を露わにしてテクニカルファウルを取られ、さらにブレントンがつまらないファウルを犯してレフェリーに抗議するなどして、リズムを崩し始める。頭に血が上った栃木に対して北海道は、ワトキンスが冷静にピック&ロールからダンクを決める。ピリオド終了間際、北海道は阿部が栃木ディフェンスの隙を見逃さずペネトレイトからレイアップを入れて16-15とし、北海道1点リードで終了。
第2ピリオドも阿部がコントロールする北海道は、速い攻撃で栃木のディフェンスに揺さぶりをかけ、阿部と西川の連続3Pシュートでリードを広げる。さらに前日あまり良い所の無かったワトキンスが、ロールターンからダンクを決め、守っては山田をブロックし、ロシターからはスティールする活躍を見せる。田臥が下がった栃木は北海道のディフェンスを崩せず、パスミスでターンノーバーするが、阿部が下がった北海道もスローダウンしてマッチアップゾーンを崩せなくなる。中盤になってボール回しが遅くなった北海道だが、折茂、野口がしっかりとジャンプショットを決めて点差を縮めさせない。
終盤に入ると北海道はテンポが悪くなり、シュートセレクションも悪くなる。しかしここで野口がルーズボールに飛び込んで奪い取り、3Pシュートを決めて残り3分1秒に31-21と点差を10に広げる。終盤になるとチームオフェンスが機能せず、フリースローの得点のみの栃木だったが、田臥がコートに戻るとトラジションが早くなり、古川との合わせプレーも飛び出してリズムを取り戻す。ところが栃木は田臥以外の足が止まってしまい、北海道に連続得点を許した上速攻をファウルで止めることになってしまう。前半は39-25の北海道14点リードで終了。
第3ピリオド、栃木はアウトサイドシュートが入らず苦しい展開。安部が戻ってアップテンポになった北海道は集中力が切れず、ブロックや得点にティルマンが奮闘してリードを保つ。さらに北海道は、インサイドのこぼれ球をワトキンスが押し込み、守ってはティルマンが速い寄せでロシターからチャージングを貰う。追い詰められた栃木は、田臥が一人で得点を重ねて追いすがるが、インサイドでのワトキンスへのファウルが増えて、残り5分27秒に5ファウルになってしまう。
さらに栃木は遠藤がティルマンにブロックショットを喰らい、ロシターがシュート後に気の毒としか言えないテクニカルファウルを取られるなど、どんどん窮地に追い込まれてしまう。田臥頼みになった栃木は田臥にボールを集め、田臥の得点で追いすがり10点差までは詰めるが、なかなか二桁差の壁を超えることができない。終盤に田臥が下がった栃木に対し、北海道は種市の3Pシュートで再び引き離し、64-48の北海道16点リードで終了。
第4ピリオド、北海道はワトキンスが活躍し、オフェンスリバウンドのティップイン、ロシターへのブロックショット、野口へのバックドアなどでリードを広げる。北海道の厳しいディフェンスの前に古川の3Pシュートしか入らない栃木は、頼みの綱の田臥が抑え込まれ、ロシターとの合わせも失敗する。中盤に差し掛かり栃木のディフェンスを崩せなくなると北海道はすぐにタイムアウトを取り、多嶋に代えて阿部を投入して立て直しを図る。残り6分を切って田臥と渡邊が前から当たってディフェンスする栃木は、片岡から田臥がスティールして得点するも、他の選手が連動してディフェンスしない為に同じ手が続かず、ゴール下のワトキンスに通されて得点されてしまう。
オフィシャルタイムアウト明け、マッチアップゾーンで守る栃木は北海道からスティールし、残り3分52秒に田臥の3Pシュートで70-60と10点差に詰める。しかしこの勝負どころでロシターと田臥の体力が持たずにディフェンスファウルしてしまい、北海道に攻撃のチャンスを与えて得点されてしまう。疲弊が色濃く見える栃木は、田臥が意地の3Pシュートを決めてなんとか喰らい付くが、最後まで集中力の切れない北海道は、攻守でワトキンスがリバウンドをむしり取って栃木の攻撃を断ち切り、最終的には79-66で勝利した。
PTS:ワトキンス24、ティルマン15、田臥24、ロシター17
REB:ワトキンス13、ロシター16
AST:阿部5、ロシター6
BLK:ワトキンス3
その他の結果は以下のとおり。