ミニバスは小学生のゲームなので、選手のスタミナが尋常でないこともあり、オールコートプレスを仕掛けられることがよくあります。

これにはまるとエンドラインからのスローインボールをフロントコートまで運べず、奪われて連続得点され、何十点も一気に奪われてしまうことも珍しくありません。

スローインのボールがレシーバーに渡るもダブルチームで着かれて焦ってしまいステップを踏めない、ドリブルで崩したのに止まってしまってパスする相手を探してしまう、といったシーンもよく見られます。これは本当にもったいないと思います。

ピヴォットについてはこちらで書いているので、ここではフロントコートまでドリブルでボールを運ぶことについて考えてみましょう。

まずパスを受ける前からディフェンスと味方の位置を確認し、ドリブルでディフェンスを突破する意識を持ちます。そしてパスをもらった瞬間に(可能であればリングに向かって)大きくステップし、ドリブルを開始しましょう。そうすればディフェンスに着かれる前に”ズレ”を作り出すことができて、オフェンスをスタートしやすくなります。

ディフェンスもがんばって着いてくるでしょうが、完全に前をふさがれない限りは前進することをやめてはいけません。前進をやめた瞬間に囲まれると思いましょう。

もし前方を味方のプレーヤーが走っていて、自分とアイコンタクトができて、尚且つパスを狙っているディフェンスがいないようであればパスを出すべきです。なぜならパスはドリブルよりも早くボールを前に運べるからです。

しかしこれはチームオフェンスの約束事ができてこそなので、やはり基本的には自分でレイアップまで行くという強い気持ちを持ってドリブルしましょう。相手選手の戻りが早くシュートまで行けないと判断したら、スローダウンして味方が上がってくるのを待ちましょう。この時ドリブルを止めてはいけません。またそこでプレスをかけられると、ハーフコートオフェンスに入ることが難しくなってしまいます。

下の写真は、和歌山トライアンズの川村卓也選手がワンマン速攻に走っているシーンです。ボールを奪われないように左手でガードしてドリブルし、フィニッシュまで行くことでシュートファウルを貰うことができています。強い気持ちでシュートまでいくことが大切なのです。

ワンマン速攻に走る川村選手(和歌山トライアンズ)とディフェンスに着く栗原選手(東芝ブレイブサンダース)。

ワンマン速攻に走る和歌山トライアンズ・川村選手とディフェンスに着く東芝ブレイブサンダース・栗原選手(2014年3月19日 和歌山ノーリツアリーナ)

シュートミスを恐れる必要はありません。あなたの後ろを走っている味方選手が、必ずオフェンスリバウンドを取ってくれます。ドリブルミスをしてターンノーバーになったとしても後悔しなくて大丈夫。ディフェンスを恐れずにアグレッシブに攻めたことを誇りに思い、何度でもトライしましょう!