■GAME1
ゲーム序盤は締まった展開となる。北海道はシュート確率が良くないものの、ワトキンスのブロック、スティールなどで守り、全員でオフェンスリバウンドを取ってセカンドチャンスにつなげる。対する和歌山は、集中力を切らさないプレーでボールを奪い返し、確立よくシュートが決める。第1ピリオドは19-19の同点で終了。
第2ピリオドに和歌山が青野を投入すると、北海道はファウルがかさんで残り5分16秒には早くも5ファウルとなってしまう。和歌山はパーカーが、北海道はバックコート陣がボールマンへの寄せが早く、両チーム共に思うようにプレーできず得点が伸びない。残り2分44秒には青野とワトキンスがポジション争いからもつれ、ダブルテクニカルを取られて和歌山も5ファウルとなる。しかしこのフリースローをワトキンスが落とし、逆に和歌山は川村がフリースローを2本とも決め、38-34の4点リードで前半を終了。
第3ピリオド、和歌山は内外バランス良く得点する。北海道は、運動量の多い和歌山パーカーのディフェンスを意識してしまい、ワトキンス頼みの攻撃になる。しかしワトキンスが攻めあぐねると得点が止まり、ファウルで和歌山の攻撃を止めることになってしまう。足の止まった北海道に対して和歌山は、確率の高いシュートやディフェンスリバウンドからの速攻で確実に得点して一気に付き離し、54-69の和歌山15点リードで第3ピリオドを終了。
第4ピリオドに入ってもワトキンスの攻撃一辺倒の北海道。だがワトキンスがパスを散らし始めると、阿部の連続3Pシュートなどで、残り7分4秒に点差を6にまで縮める。第2ピリオドのディフェンスが戻った北海道は、阿部のスティールからの速攻を2本決めて5点差とする。この5点差を何とかして縮めたい北海道だったが、和歌山はパーカーがリバウンド、ルーズボール、得点に活躍して立ちはだかり、時計が刻々と進む。
残り12秒、和歌山パーカーのシュートが外れ、ワトキンスがリバウンドを取る。北海道の速攻から片岡が3Pシュートを打つも外れ、残り3秒に桜井がリバウンドを押し込んで76-79の3点差にする。さらに和歌山のスローインを桜井がカットしてボールが出たところで残り2秒、両チームがタイムアウトを要求。和歌山の攻撃で再開後、川村にボールが入り、多嶋、桜井、片岡の3人が囲んでファウルするが、これをレフェリーが取らず試合終了。76-79で和歌山が競り勝った。北海道のペレス監督はファウルが取られなかったことに怒り心頭で、レフェリーに猛抗議していた。
PTS:パーカー29、木下15、ワトキンス21、阿部(北海道)16
REB:パーカー15
AST:木下6、川村4
STL:パーカー3、桜井3
■GAME2
第1ピリオド、両チーム共にインサイド勝負で開始。北海道は激しいディフェンスで和歌山にタフショットを打たせる。さらに北海道は、スティールからの速攻、多嶋の3Pシュートなどがテンポ良く決まり、残り3分25秒に19-10とする。このままリズムに乗りたい北海道だったが、序盤のワトキンスの連続ファウルなどが祟り、5ファウルとなってフリースローを献上して差を詰められる。和歌山は川村の3Pシュート2本やパーカーの速攻2本を加えて差を詰め、25-28の3点リードで第1ピリオドを終える。
第2ピリオド、和歌山はトリプルチームでワトキンスのゴール下を封じ込める。北海道は片岡が川村をフェイスガードでマーク。攻撃のリズムが悪くやっとのことで得点する北海道に対し、和歌山はパーカーの攻守にわたる活躍で、速いトラジションから簡単に得点し、逆転を許さない。アウトサイドシュートが入らず苦しむ北海道は、高村が体を張ったディフェンスで青野の抑え込むと、速攻や片岡の3Pシュートで残り1分9秒に46-44と逆転に成功する。この後お互いにフリースローなどで得点し、48-48の同点で前半を終了。
第3ピリオドに入ると点の取り合いになる。和歌山は川村の3Pシュート、リカートのオフェンスリバウンドからのゴール下で加点。北海道はティルマンの3Pシュート、桜井のジャンプショットなどで対抗する。粘り強いディフェンスで守る北海道はスティールから速攻を出し、和歌山の速い戻りをかわして得点する。対する和歌山も、パーカーや内海の3Pシュート、木下のジャンプショットで得点して一歩も引かない。第3ピリオドは73-73の同点で終了。
第4ピリオド、北海道はティルマンを起用し青野を徹底マークする。和歌山はパーカーがアイソレーションから得点し、さらに北海道からファウルも削る活躍を見せ、北海道はこのピリオド開始3分半足らずで5ファウルに陥ってしまう。中盤からは締まったディフェンスで点差を広げさせない北海道だったが、前日同様5点差がなかなか縮まらない。和歌山は残り2分を切ってスローダウンしコントロールに入るが、木下がまさかのハンドリングミスを犯す。北海道はこれを奪った片岡が速攻を決め、残り1分22秒に85-88の3点差に詰める。さらに残り1分8秒、パーカーがボールの無いところで痛恨のファウルを犯す。ここで和歌山がタイムアウトを要求。
タイムアウト明け、和歌山はパスを捌かないワトキンスを囲んでボールを奪い、時間を使ってコントロールに入る。北海道は高村が青野を懸命にディフェンスし、阿部がボールを奪い返す。北海道はこの攻撃からワトキンスがゴール下で得点し、残り17秒に87-88と1点差に詰め、ファウルゲームに出る。パーカーがフリースローを1本落として87-89の2点差となった残り15秒、北海道はセットプレーからティルマンをミスマッチにし、そのティルマンが個人技でレイアップを入れて89-89の同点として延長戦に突入。
延長戦に入っても序盤はお互いにディフェンスが固く、フリースローでしか得点が入らない。和歌山はワトキンスをダブルチームで徹底して押さえ、ボールを奪ってパーカーの速攻に繋げる。シュートが入らない北海道に対し速攻で引き離しにかかる和歌山は、青野が5ファウルで退場となるとリカートと根来のオプションに変えて、徹底的にリバウンドを制しにかかる。残り51秒、94-98の和歌山4点リードの場面で北海道は阿部が木下からスティール。速攻から阿部が打った3Pシュートはリングに弾かれる。和歌山は木下が最後まで衰えずにゲームコントロールし、得点も追加して96-104で勝利した。
PTS:パーカー32、川村32、木下16、ティルマン34、ワトキンス24
REB:リカート11、木下10、ワトキンス12
AST:木下7、阿部(北海道)5、多嶋4
STL:パーカー4、阿部(北海道)7
その他の結果は以下のとおり。