先に書いた三菱東芝戦のレポートではゲームレポートのみを書かせていただきましたが、いくつかコメントを頂きましたので、三菱主催のホームゲームはこんな感じでした、というレポートも書いてみたいと思います。あまり写真はありませんが、雰囲気が伝わればと思います。
<三菱ホームゲームレポート>
急遽愛知県体育館での三菱東芝戦を見に行くことになった。約1週間前にチケットぴあに赴くが、愛知県体育館の席がどうなっているかわからないので、FAXで座席情報を取り寄せるまで待ってくれとのこと。しばらく待った後、1階席の1列目が全て売り切れていると知り落ち込む。もしかしたら当日券で発売するかのかもしれないと、三菱電機ライフサービスに電話して問い合わせる。携帯に折り返し電話をいただき、当日券は前売りで残った分を販売しますとご丁寧なお返事。1列目を諦めてチケットを購入。前売り2000円とは相当安い。
2月2日、新幹線に乗り一路名古屋へ。時間が無いので地下鉄を使わず名古屋駅からタクシーで体育館へ向かうが、外堀で興行スタッフにタクシーが止められる。なんでも選手以外の車は入れないとのこと。「いつもは体育館前まで入れるのに」という運転手の抗議もむなしく、そこから歩いて体育館入り口へ。とは言ってもたかだか数百メートルの距離。
会場に入るとドルフィンズのグッズ販売店が出ており、東芝のグッズ店、JBLのグッズ店はなかった。1Fアリーナの入り口でチケットチェック。コートは体育館のフロアではなく、きちんと底上げして作ってあり、その周りにずらりと三菱系列企業の広告が並ぶ。コートから1階席までは数メートル距離が取ってあり、ボールを追った選手が客席に飛び込んできたり、子供がコートに走りこむ心配はない。
会場ではうるさすぎない程度でBGMがかかっており、なかなか心地よい。ドルフィンズのマスコットであるイルカの着ぐるみや、ピエロの格好をした大道芸人が相手をしてくれるので、子供が大喜びしている。照明は蛍光灯のみで、3階席の電気が点いていないせいかなんだか薄暗い。会場内アナウンスがあり、「ビデオ撮影、フラッシュ撮影はご遠慮ください」とのこと。ストロボを焚かなければ写真撮影できるのでほっとした。
ウォームアップ時に三菱の選手からサインボールが客席に投げ込まれ、チアとドライアイスの演出でホームの選手が登場し試合開始。スタジアムDJのアナウンスはうるさ過ぎずちょうどいいので、集中して観戦できそうだ。アリーナ席は半分くらい、2階席は3分の1くらいの入りか。圧倒的に三菱の応援が多いが、東芝のスティックを持ったファンも全体の4分の1くらいはいるようだ。
タイムアウト時とハーフタイムにはチアとマスコットと大道芸人が観客を盛り上げる。試合終了後、三菱の選手達が2階スタンド席を回りファンサービス。ただし写真撮影は禁止。会場外での選手出口では警備が立ち、選手に会いにいこうとするファンを制止するが、東芝の選手バスの周りでは何人かのファンが集っていた。それを横目で見つつ名古屋駅近くのホテルまで地下鉄で帰る。
2月3日、時間があったので地下鉄に乗り、駅から小雨の振る中を会場まで歩く。体育館では昨日の大道芸人とマスコットがお出迎え。この日は日曜だったからか前日よりも入りはいいようで、1階指定席も前日よりは埋まっている。しかし1階ベンチ側の関係者席はガラガラに空いていたので、こちらも売り出したらよかったのではないかと思った。
前日とほぼ同じ演出で試合開始。ハーフタイムには大道芸人の手に汗握るパフォーマンスや巨大パチンコでのグッズ投げ入れもあり、ファンサービスを怠らない。試合終了後にはフロアで選手によるサイン会が催された。もっと多くを望む声もあるかもしれないが、会場内での演出もファンサービスも、全てがちょうどいいくらいだったのではないかと思った。
愛知県体育館の客の入りは良くなかったが、その分熱かった。名古屋での三菱戦は何度か見たことがあるが、いつも三菱ファンのおじさんおばさん達の力の入りようは半端じゃない。写真を撮っている僕の背後から声援、野次、罵声がコートに浴びせられ、東芝を応援する人間としてはカッチーンとくることもあったが、これもアウェイの洗礼と我慢する。
試合中には何度か不可解なジャッジがあった。節政が柏倉に手で押し倒されて倒れ、フロアに鈍い音が響くほど後頭部を打ってもファウルにはならなかったし、節政が制限時間ギリギリで放った3Pシュートに対するファウルが、制限時間内だったかどうかを審判が判断できずオフィシャルに判断を仰いだり(多分オフィシャルも判断できなかったはず)、ベンチからのアピールでファウルを取ったりと、ベンチのホーカムも失笑するような場面がいくつかあった。
試合終了後、会場外の選手出口で友人を発見。挨拶に行こうとすると案の定警備スタッフに制止されるが、事情を説明して警備の「上司」に友人のもとへ案内してもらう。「厳しくなったんですね」と聞くと、「今年から興行になったもので」とのこと。とはいえ、東芝のバスの周りには沢山のファンが集い、遠目でわからなかったが伊藤らしき選手がバスの外で、握手やサインなどファンサービスに努めていた。
三菱のホームゲームは全体的にきちんと運営されていると感じた。しかし、体育館が古いからなのか寒さのせいなのか照明が暗いからなのか、なにか地味な印象は拭えなかった。試合そのもの、特に日曜のゲームの3Q以降は白熱したが、体育館が熱くなるほどではなかった。うーん、なんでだろ?