何が新しいのかよくわからないまま始まった今シーズンのJBLも、無事に年内の予定を終了しました。私は日本リーグ時代から観始めて14年目になりますが、これほどまでにハイレベルなシーズンは記憶にありません。14試合を残して、どこのチームがプレーオフに進出してもおかしくない状況になっています。それほど各チームが成熟してきていると言えるのかも知れません。
というわけで、2007年を終了した時点での各チームの私的まとめと、残り14試合への展望を書いてみたいと思います。スコアは結果論でしかないのであまり参考にはしていません。ですから見当外れのことを書いている部分もあるかもしれませんが、その辺はご容赦を。
1位 アイシンシーホース(16勝5敗)
開幕当初はトヨタにリードを許し2位に甘んじていたものの、11月からは破竹の8連勝で一気に首位に登りつめたアイシン。竹内がインタビューで答えていたように、徳島アジア大会で監督と選手の意思疎通ができていたこともあって、既に安定の粋に入っている。わずか14ゲームでランプリーを解雇しメイと契約するという、経済面でのチームのバックアップも万全。殆ど死角なし。あるとすれば怪我とミスジャッジくらいか。
2位 トヨタアルバルク(13勝8敗)
序盤、抜群のチームワークと機動力を見せて首位を独走し、3選手の抜けた穴をまったく感じさせなかったトヨタ。しかし6週目に東芝に逆転負けしてからは4勝7敗と大きく負け越し、未だ復調の兆しが見えない。正中、岡田の2ルーキーがガードのバックアップを務めるものの、ビッグマンの控えがいないことが致命的か。しかし正月休みで息を吹き返すことも十分ありえるだけに、ロイビルHCの手腕に期待がかかる。
3位 OSGフェニックス(13勝8敗)
4連敗スタートと大きく負け越した序盤だったが、3週目以降は三菱に2連勝、その後1勝1敗をキープし、12月はなんと唯一の負け無しで一気に3位まで登りつめたOSG。日本人選手と外国人選手のスタイルの違いに対する懸念も、「そんなの関係ねぇ」とばかりに我慢強く押し通し、いつのまにか常勝チームにまで仕上がってしまった。膝の故障を全く感じさせないエスティルはパワーだけでなく上手さも持ち合わせ、スーパーセンターがスーパースターであることを体現している。ケンタッキーラインと日本人長距離砲部隊のコンビネーションも抜群。不安があるとすれば、良くも悪くもエスティル次第、ということくらいか。
4位 三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ(11勝10敗)
11月まで6勝8敗と負け越していたのに12月には5勝2敗と巻き返し、気が付けば4位に鎮座する三菱電機。三菱電機の試合はテレビ放送が少ないので詳細はよくわからないが、序盤に比べてテーラーがかみ合ってきたことが勝利に繋がっているのではないか。松島に代わってスタメン入りした佐藤の活躍が目覚しいが、シューターが不安定なことと、スーパーヘビー級の選手達が走れないことが命取りとなる可能性もあるため2008年も油断は出来ない。
5位 パナソニックトライアンズ(9勝12敗)
大野と山田を補強してリーグカップ準優勝し、期待を抱かせたにも関わらず勝てないパナソニック。その理由は相手に合わせるバスケットに終始してしまい、自分達の勝ちパターンが確立できていないからではないか。昨シーズンまで得点源だった永山は周りを生かすことに意識が行き過ぎており、山田と大野はシュートを打つことに躊躇いが見られ、結果としてチームの得点が伸びていない。各選手がもう一度自分の役割を確認し、それに専念することが求められているのではないだろうか。
6位 東芝ブレイブサンダース(9勝12敗)
同じ相手に連勝できたのは開幕のOSG戦しかなく、勝っては負け、負けては勝つということを繰り返しているうちに、ずるずると6位まで転落してしまった東芝。今シーズンも世代交代という宿題を抱えながら戦うが、1番と2番に関してはスタメンに抜擢された2ルーキーが評判どおりの活躍を見せ、成功したかに見える。しかし3番の選手がとにかく安定しないので、このポジションをどうするかということと、「東芝病」をどうやって克服するかが浮上の鍵となるだろう。
7位 日立サンロッカーズ(7勝14敗)
自分達のリズムでゲームを展開しながら勝てない日立。その理由は、五十嵐のゲームメイクにフィットしているのが竹内だけで、他の選手達がついて来れていないからだ。その竹内は徳島アジア大会では3番~4番でプレイしていたためテイトの穴を埋めることに苦労していたようだが、努力の甲斐あってか3番~5番までこなせる選手に進化した。これは日立にとって大きな武器となり、2008年に急浮上する可能性もある。暴論かもしれないが、絶不調の管に変えて五十嵐を2番にし、佐藤にゲームメイクを託しても面白いのではないかとも思う。
8位 レラカムイ北海道(6勝15敗)
シーズン序盤は勝ち越していたが、12月に全てのチームに負けて8連敗し、最下位に転落したレラカムイ。その問題点ははっきりしている。それは、ゲームの流れが悪くなったときに我慢して状況を打開できないことだ。リードしているときにはボールも良く回るのだが、形勢が悪くなるとボールを回さず各々が一人で攻めてしまい、ボールをもらえない選手のフラストレーションは溜まる一方で、悪循環に陥ってそのままゲームセット、ということを繰り返しているのではないだろうか。まずはディフェンスからがんばる、桜井を替えて目先を変えるなどしないと、風の神様の風邪はいつまでも治らないだろう。
というわけで、オールジャパンも含めて来年もJBLは目が離せません。来年もがんばって書きますのでよろしくお願いします。
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