さてさて、いよいよ明日は待ちに待ったJBLスーパーリーグの開幕日である。今年は多くのチームで選手の移籍があったが、チーム間の選手移籍がこれほど多かった年はなかったと思う。そういった意味で、今シーズンはどういう展開になるのか非常に楽しみだ。

まずは昨シーズン王者の東芝。選手とプロ契約をしない唯一のチーム東芝は、新人と引退した中元以外は昨シーズンと同じ選手構成。開幕直前まで日本代表入りしていた伊藤はチーム練習に参加できていないので、慣れるまで時間がかかるだろう。注目選手は元学生ナンバーワンPGの新人志村。不動のスターター節政を含めてPGは4人となるが、志村がどのような場面で使われるのか非常に興味深い。

続いて昨年準優勝のアイシン。昨シーズンファイナルで、アキレス腱断裂という悲劇的な大怪我をした佐古は、体調万全とのことで心配はないようだ。職人後藤の引退で大きな穴の開いたSGのポジションを、瀬戸山 、小宮、納屋、山崎がどれだけ埋めるかが見所となりそう。注目選手は日本代表選手の網野。トヨタから移籍してきた彼が、アイシンのバスケットにいかにアジャストするのか注目される。

古田を放出して若返りを図った昨年3位の三菱は、外国人選手と共にインサイドを固める松島、鵜沢の若い力がどれだけ生かされるかが見所だ。オールラウンダー大野の使い方が今年の三菱を左右するかもしれない。注目選手は元日本代表鵜沢。中も外もできるクレバーな選手の活躍に期待したい。

今シーズン最も注目したいのがトヨタ。殆どの日本人選手をプロ契約し、企業の優勝にかける意気込みが垣間見える。ドイツリーグから齋藤、ABAから宮田を引き抜き、日本人登録選手を固めた。注目選手は山田。PF登録であるが、最もセンター的な役割をすることになるだろう。外国人選手や日本人センター相手にどこまでインサイドで勝負できるか。

昨年5位の松下は、昨シーズンの終わりから監督が替わった。新しく就任したベテラン清水監督は明るく分かりやすいコーチングが光る。速さとシュート力を持ち合わせた松下の選手達と上手くケミストリーすれば、強いチームになることは間違いないだろう。注目選手は木下。負けん気の強さを保ちながらチームを牽引できるPGへと成長すれば、スターターに固定されるであろう。

日本リーグから上がってきて間もないながら、昨シーズン10勝をあげたOSGは、栗野を手放したことが痛い。しかしながら大車輪男カスタスがいるというだけで侮れないチームだ。注目選手はなんと言っても高卒でスーパーリーグ入りし、日本代表選手としても活躍する川村。出場機会は多くなるだろうが、怪我をしないようにがんばってもらいたい。

昨年8勝20敗の8位に低迷した日立だが、今年は最下位で終わることは許されない。チーム再建請負人としてやってきた、元トヨタ小野監督の手腕が期待される。注目選手は日本代表選手の五十嵐。この若き司令塔が、佐古、節政などベテランPGといかに戦うかが注目される。

今年スーパーリーグに加入した福岡には、試練の年となることは間違いない。準備期間の短い福岡は、試合をしながらチーム作りをしなければならないからだ。原田監督は大変だろうが是非ともがんばってもらいたい。注目選手は188.3cmと低い平均身長の中にそびえ立つ、211cmのコーネル選手。チームのためにもファウルアウトしないよう、慎重かつ大胆なプレーをしてもらいたい。

はてさて、いかなることに相成りますやら。