■GAME1
第1ピリオド、栃木は網野、田臥、古川のジャンプショットやブレントンのゴール下でリードする。オフェンスで出遅れた感のあった和歌山だが、パーカーのスティールやリカートのインサイドアウトからチャンスを作って追い上げる。中盤に差し掛かってエンジンのかかり始めた和歌山とは対照的に、栃木はパスミスを出しすなどして崩れ始める。終盤、和歌山は栃木の5ファウルに乗じてフリースローで加点し引き離しにかかるが、栃木は竹田の3Pシュート、ブレントンのパワープレーで再逆転する。第1ピリオドは20-19の栃木1点リードで終了。
第2ピリオド、和歌山は青野のインサイドとパーカーとのハイローで得点を重ねる。攻守ともに青野に対抗できず、アウトサイドシュートも入らない栃木は古川を投入。しかし、マークマンが田臥から渡邊に代わった木下が連続で3Pシュートを決めて残り6分44秒に22-31と引き離す。タイムアウトを取った栃木はローテーションディフェンスが機能し、和歌山に得点させないまま29-31と一気に差を詰める。中盤に入りお互いにシュートがなかなか決まらない中、和歌山は川村の3Pシュート、木下のジャンプショット、パーカーのリバウンドショットで残り1分半に30-40と点差を二桁に戻す。栃木はロシターが連続ジャンプショットで気を吐くが、渡邊のコントロールに無理が出て最後のセットプレーは決まらず、34-42の和歌山8点リードで前半終了。
第3ピリオド、栃木は古川と竹田が徹底的に川村を封じにかかる。田臥とロシターの得点で追い上げる栃木に対し、和歌山はパーカーが連続スティールと速攻からの得点で栃木の勢いを断ち切る。ところが中盤に差し掛かると和歌山は突然集中力を失い、渡邊にフリーのレイアップを許した上パスミスでターンノーバーする。和歌山はタイムアウトを取って修正し、この後は点の取り合いになる。残り3分を切って7点を追いかける栃木は、渡邊とロシターがバスケットカウントを得るが、いずれもフリースローを落としてしまう。それでも栃木はロシターが気を吐き、1ON1からのレイアップやフリースロー、フェイダウェイショットを決めて56-60とし、和歌山4点リードで終了。
第4ピリオド、栃木は開始早々山田が青野に連続でファウルしてしまう。和歌山は栃木のプレッシャーディフェンスの前にタフショットを打たされ、ディフェンスリバウンドからの速攻を許してしまう。開始1分14秒、和歌山が早々にタイムアウトを取り、木下を下げて中務に田臥をマークさせ、川村にゲームメイクさせる。栃木は山田のさらなる青野へのファウルに加えて、田臥の連続ファウルで開始2分47秒で5ファウルに陥ってしまう。和歌山は体力を温存しながら守り、攻撃では少ないチャンスで確実に得点する。ゴール下の青野山脈を攻略できない栃木だったが、終盤になって山田のジャンプショットが当たりだし、残り2分32秒に71-75と4点差に迫る。しかし和歌山も、3Pシュートが当たり始めた川村が残り1分37秒にロングシュートを決めて71-78と再び差を広げる。
栃木のタイムアウト明け、残り1分を切って両チーム共にターンノーバーを出してしまう。残り38秒、栃木はロシターの3Pシュートで76-78の2点差に迫る。最後のタイムアウトを取り、時間をかけて攻める和歌山だったが、残り18秒で放った川村のレイアップは落ちる。このリバウンドを取った栃木は、田臥が体力を消耗した川村を振り切ってレイアップを入れて、残り9秒78-78の同点に追いつく。ここで何故かブザーが鳴り試合が切れるが、間違いとわかり慌てて選手たちがコートに戻る。和歌山は内海のスローインから中務が速いボール運びで川村にパスアウト。残り1秒、川村が竹田の頭越しに半身で放ったロングシュートはボードに当たってリングに入り、78-81で和歌山が劇的勝利した。
PTS:パーカー20、川村26、ロシター29
REB:ロシター10
AST:木下4、川村4、田臥7、渡邊4
BLK:パーカー3、青野3
■GAME2
第1ピリオドは両チーム共にゆったりとした立ち上がり。欠場の木下に代わり阿部がスターティングの和歌山は、リカートがゴール下で連続得点する。栃木は和歌山のディフェンスを崩せずタフショットを打って落とし、ディフェンスではファウルがかさんでしまい、開始3分で早々にタイムアウトを要求。ディフェンスをゾーンに変えた栃木は和歌山にミスショットを打たせてリバウンドを取り、連続の速攻で得点する。和歌山は阿部に代えて中務を入れ、川村がゲームコントロールする。パス回しで崩してパーカーが連続得点する和歌山に対し、ディフェンスを崩せない栃木は、渡邊の2本の3Pシュートで何とか追いすがる。第1ピリオドは13-18の和歌山5点リードで終了。
第2ピリオド、ディフェンスのプレッシャーが強くなった栃木は、連続で和歌山のターンノーバーを誘う。タフショットを落としてリバウンドを取られる和歌山は、ディフェンスも散漫になってしまい田臥に連続得点を許し、残り6分22秒に23-21と逆転される。ロシターの必死のディフェンスの前に青野が全く機能しない和歌山は、中盤になってリカートと根来のオプションに変える。両チーム共に得点が殆ど伸びないまま終盤に差し掛かると、栃木は休ませた田臥とフレッシュな熊谷をコートに入れ、和歌山を封じ込めにかかる。疲れの見える和歌山は川村とリカートがフリースローを落とし、対照的に元気いっぱいの栃木は田臥が内外から連続得点する。前半は37-30の栃木7点リードで終了。
第3ピリオド、栃木は田臥の3Pシュートとロシターのゴール下、田臥のアシストからの渡邊の速攻で、44-30と点差を広げる。流れが悪く永山のイージーシュートさえ入らない和歌山は、ディフェンスの集中力を欠き、栃木にボール回で崩されイージーな得点を許す。ブレントンが不要なファウルをするなど集中力を切らす場面も見られた栃木だが、一人集中力の切れない田臥がチームを引っ張る。栃木ペースが全く崩れないまま、残り3分37秒に50-36と栃木が14点リードしたところで和歌山がタイムアウト。タイムアウト明け和歌山は、川村が網野との1対1から3Pシュートで追撃。さらにリカートが攻守リバウンドに奮闘し、栃木からファウルを削りつつ得点を重ね、ジワリと追い上げる。このピリオドは52-45の栃木7点リードで終了。
第4ピリオド、追い上げられた栃木が突然崩れ始める。オフェンスでは息が合わず、ディフェンスでは熊谷が連続でファウルを犯して和歌山にフリースローを与え、残り7分52秒に55-53と2点差に迫られる。ゲームをほぼ振り出しに戻した和歌山は落ち着きを取り戻し、川村のジャンプショット、川村のアシストから青野のバンクショットで57-57と同点に追いついて、さらに川村のアシストからパーカーの3Pで57-60と逆転。
終盤に差し掛かるとお互いにシュートが落ち、和歌山3点リードのまま時間が過ぎていく。ロシターがゴール下で踏ん張りディフェンスリバウンド奪う栃木だったが、残り1分38秒、速攻のレイアップを古川が落としてハリーバックしたパーカーにリバウンドを取られる。和歌山は川村が時間を使って攻め、中務からパーカーにパスを繋いでゴール下のシュートを決め、残り1分17秒に61-66と5点差に戻す。栃木は山田と田臥が3Pシュートを決めるが、このピリオド序盤のファウルが祟って5ファウルとなり、点差を詰めては和歌山にフリースローを決められて離される。最終的には和歌山が67-72で逃げ切った。
PTS:川村23、パーカー18、リカート17、田臥21、ロシター18
REB:リカート15、パーカー12、ロシター10
AST:川村4、田臥4
その他の結果は以下のとおり。