JBL観戦記 パナソニック VS 東芝

11月5日と6日に行われた、パナソニックトライアンズ対東芝ブレイブサンダースのゲームを観戦してきた。東芝は開幕から8連敗中と全く元気がないので、その理由がどこにあるのかこの目で確認したかった。
■第一ゲーム
5日に行われたゲームでは、パナソニックは調子が悪いと言われている木下に代わって渡邊が、東芝は足を痛めた宮永に代わって篠山がスターターだった。共に控えのポイントガードである。
序盤は篠山のスピーディーな攻撃、桑原の体を張ったプレー、宇田のドライブなどでリズム良く東芝がリードを取ったが、1P残り4分を切ったところでパナソニックが渡邊に代えて木下を投入したとたん、あっという間に形勢が逆転してしまった。
木下は金丸の3P、オバノンの2Pをアシストして逆転に成功。一度は追いつかれるも自らの得点で逆転し、その後一度も追いつかれることなくパナソニックが勝利した。
■第二ゲーム
6日のゲームで東芝は、前日初めて長時間プレーし足に疲れのたまった篠山に代わって山下をスターターで起用。パナソニックは前日の無理がたたったのか左足にテーピングをした木下を欠場させた。試合開始から完全に受けに回ってしまった東芝は、菊池の連続トラベリングなども重なってあっという間に8-0と差を付けられた。
これに激怒したのが北HC。タイムアウトを要求し、選手に怒鳴りつける。
北「お前ら闘う気あんのか!?」
選手「あります・・・」
北「じゃあやってこいよ!!」
その時の北HCの形相は、「このバカチンが!!」と怒り狂う金八先生を彷彿させるものだった。
第2ピリオドに入ると、これまで当たりの少なかった東芝小野が奮起し、3連続3Pを沈める。ようやく当たりの出たシューターにチームは沸き、反撃を開始した、かに見えた。
後半開始早々メリットが連続でゴール下のイージーシュートを落とし、宇田もレイアップを落としてしまい、確実に取れていたはずの6点を無駄にした。
この後は完全にパナソニックのペースとなり、一時は20点差も付いてパナソニックが手堅く勝利した。この日東芝の外国人選手のシュートは、二人で15本打ってモスのダンク一本しか入らなかった(フリースロー除く)。
ゲームを見た印象では、東芝は思ったほどひどくはなかった。選手も一生懸命にプレーしているのがよくわかった。しかし、怪我をしていても体が潰れたとしてもこの2試合だけは必ず勝つんだ、という気合で押し切ったパナソニックを倒せるはずがなかった。
では、東芝が勝てない理由は何なのか。
■菊池の不調
宇田と並んでポイントゲッターであるはずの菊池のシュート、特に外がとにかく入らない。さらに足を痛めているせいか体のバランスが崩れていて、以前のような強靭な体軸を生かしたプレーが全くできていない。加えて以前からの問題点である、ボールをミートしてからのトラベリング癖も直っておらず、6日には3回もバイオレーションを取られていた。
菊池の控えで出場している加々美は非常に能力の高い選手なのだが、慎重になりすぎているせいかその能力を生かしきれておらず、それがとても勿体無い。
■外国人選手との連携
外国人選手は8月にチームと合流したばかりでまだ上手く機能していない。メリットは昨年栃木でプレーしたこともあるので、日本人選手との連携も上手くいくかと思っていたが、むしろ初めて日本にやってきたモスの方がチームプレーに徹しているように思えた。
外国人選手がチームの一員として機能していないので、日本人選手のプレーにもズレが出てしまう。全員がフレキシブルに動いて意欲的にゴールに向かうパナソニックとは対照的に、東芝は選手とボールがリズム良く動かず、結果パスミスやキャッチミスに繋がりターンノーバーになってしまっていた。
■状況判断力の低さ
自分にマッチアップしているディフェンスがスウィッチして小さくなったのに高さで勝負しない。自分がマークしている選手が手にテーピングをぐるぐる巻きにしていてドリブルできないのに、離してディフェンスして3Pを決められてしまう。ファーストブレイクで数的優位になっているのにボールを止めてしまう。自分に付いているディフェンスの選手のファウルが込んできているにファウルを誘わない。他にも挙げだしたらきりがないが、見ていて歯がゆくなる場面がいくつもあった。
コートに出たらベンチからの声などほとんど選手に届かないので、選手が自分で判断して動き、またチームメイトに指示を出しながらプレーしなければいけないのにそれがほとんどできていない。これに加えて外国人選手との連携が上手くいっていないのだから、ほんの少しのミスが命取りになってしまうJBLでは、これで勝てるはずがない。
だから今もっとも東芝に必要なのは、節政のようなチームをコントロールできるベテランかもしれない。しかしないものねだりをしても仕方がないので、選手同士が上手く連携を取れるようになるまで辛抱強く待つしかないのだろう。
サンバが選手登録できればインサイドの強化が図れるのだが、帰化が認めらるまであと数年はかかるだろう。だとしたら、それまで外国人選手として登録して我慢強く育て、帰化が認められたら日本人選手としてプレーさせればいいんじゃないかな、と思った。そのころには若手の選手も立派な中堅になっているだろうし、もっと強くなっていることは間違いないだろう。
この数年で、伊藤、石崎、板倉、町田、あと一人(名前忘れた)の、現在活躍していたはずであろう中堅どころの有力選手を失った東芝は、成長期と成熟期をずっと行ったり来たりしている。2日間のゲームを見てそんな印象を持った。
試合後チャックと会ったので、「頼むから東芝に帰ってきてよ」と言ったら笑っていた。東芝とは折り合いがつかなくて契約できなかったと噂で聞いたが、逃がした魚はあまりにも大きすぎた。

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1 Comment

  1. 三太

    志村じゃないですか?今仙台にいる。

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