FIBA男子オリンピック世界最終予選(OQT)を前に、以前片岡秀一さんからお勧めいただいた「熱狂のアルカディア」を再読。

1976年、モントリオール五輪決勝でソ連を下し、女子バレーボール優勝に導いた山田重雄氏は、20万枚にも及ぶ対ソ連分析メモをまとめ上げ、のみならず敵将の個人データを調べ上げて丸裸にした。

2004年、女子ホッケーチーム監督安田善次郎は、自費でW杯に通い、海外理論を分析して消化。追い込んだ状態からさらにひと絞りする特訓で、チームをアテネ五輪へ導いた。

明日OQTに挑む男子日本代表は、この本に登場する男達のように熱く燃えているだろうか。

1999年9月、福岡で行われた五輪アジア最終予選のことを思い出す。「過去最強」と小浜監督が自負した男子日本代表の、2次リーグ韓国戦。残り22秒、佐古のスリーで逆転するも、選手達が喜んだ隙に速攻を決められて再逆転され、敗戦。

ショックを隠しきれない日本は、続く台湾戦でもまさかの敗戦で2次リーグ敗退。最後のミーティングの後、ロッカーから出てきた選手達の目には涙が滲んでいた。



五輪(予選)は親善試合ではない。戦争である。殺るか殺られるかだ。準備を怠り一瞬でも隙を見せると、その瞬間にタマを取られる。殺られたくなければ相手を完膚なきまでに叩きのめすしかない。

明日からOQTを戦う AKATSUKI FIVE に問いたい。準備はできているか?「時間が足りなかった」等言い訳を考えていないか?心に隙は無いか?40分間死ぬ気で戦う覚悟はできているか?

日本バスケの興廃この一戦にあり。各員一層奮励努力せよ。僕は応援することしかできないけれど。