■GAME1
第1ピリオド、東芝は3Pシュート2本を含むファジーカスの10連続得点、辻の3Pシュートで5-13とリードする。序盤からどこか元気のないアイシンは、ターンノーバーを速攻に繋げられて点差を広げられる。しっかりと守ってタフショットを打たせ、リバウンドを取って速い攻撃を仕掛ける東芝に対し、アイシンはボール回しのテンポが悪く、ディフェンスも緩くなって東芝に高確率のシュートを許し、点差を詰められない。東芝は終了間際にもフリースローで得点し、17-29の東芝12点リードで終了。
第2ピリオド、アイシンは金丸の連続3Pシュート、比江島の個人攻撃で追い上げ、開始1分43秒で25-29の4点差に迫る。橋本が激しいプレッシャーをかけて勢いの出たアイシンは、東芝のタイムアウト明けもスティールから得点し、27-29の2点差まで寄せる。アウトサイドシュートが入らずリバウンドも取れない東芝だったが、アイシンのディフェンスをチームプレーで崩してインサイドで得点し、残り5分27秒に27-36の9点差に戻す。中盤を過ぎると東芝はマッチアップゾーンを仕掛けてアイシンの攻撃を封じるが、アウトサイドシュートが入らずお互いに得点が止まった時間帯が続く。終盤に差し掛かると東芝は、鎌田、加々美といった控え選手が得点し、アイシンは桜木とエドワーズがインサイドで得点して、33-44の東芝11点リードで前半終了。
第3ピリオド、お互いにディフェンスのプレッシャーが強まり、なかなか得点に至らない。アイシンは苦しみながらも金丸の3Pシュートやヤングの粘り強いインサイドで得点し、7点差まで追い上げるものの、すぐに13点差に戻される。中盤から終盤に差し掛かり、アイシンはヤングと桜木のゴール下の合わせで得点し、残り4分を切って44-53の一桁台に戻す。疲れの見えるアイシンに対し動きの衰えない東芝は、インサイドをダブルチームで守り、ファジーカスの3Pシュートやボーズマンのフリースローで44-57の13点差にする。ところが終盤になって東芝は突然集中力を欠き、パスミスなどターンノーバーしてしまう。アイシンはこのチャンスにヤングがレイアップを決め、さらに比江島にアシストして50-57に迫る。この後お互いに加点し、第3ピリオドは57-64で終了。
第4ピリオド、お互いにディフェンスのプレッシャーが強く、なかなか得点に至らないまま時間が過ぎていく。その中アイシンは、橋本が残り6分33秒に3Pシュートを決めて61-66の5点差に迫る。さらにアイシンは、この勝負所で息を吹き返した桜木が連続得点して、残り5分19秒に65-66の1点差に迫る。一気に逆転まで持って行きたいアイシンだったが、東芝は山下の3Pシュート、ファジーカスのジャンプショットで67-71と再び点差を広げる。終盤に差し掛かり疲れが出たアイシンは、ターンノーバーやファウルをして攻守のリズムを崩し、シュートもショート気味になって入らない。東芝は辻の3Pシュート、速攻からのファジーカスのアリウープなどで再び点差を広げ始める。足の止まったアイシンは、残り47秒でタイムアウトを取って猛攻を仕掛けるが、時すでに遅く、最後はコントロールした東芝が79-84で勝利した。
PTS:ファジーカス31、辻16、桜木26、エドワーズ15
REB:ファジーカス11、桜木13
AST:ボーズマン11、辻5、桜木8
BLK:辻2、比江島2
■GAME2
第1ピリオド、アイシンは速いパス回しとチームオフェンスで東芝のディフェンスを崩して得点する。ディフェンスが後手に回ってしまった東芝は、オフェンスでもスローダウンしてアイシンペースになってしまい、パスミスやファウルを犯してしまう。中盤に差し掛かると、アイシンはローテーションが機能しない東芝のディフェンスを易々と崩し、金丸のレイアップや桜木のジャンプショットで引き離す。苦しい展開の東芝だったが、ママドゥが得点にスティールに活躍し、終盤に大西と栗原が入ってディフェンスが固くなる。このピリオドは18-12のアイシン6点リードで終了。
第2ピリオド、開始から両チーム共に動きが激しくなる。喜多川のジャンプショットなどで引き離しにかかるアイシンは、ファジーカスを徹底マークしてリバウンドを取り、速攻からファウルを貰って流れを離さない。宇田に代えて辻を投入するも綻びが直らない東芝は、残り6分53秒に24-14と二桁差にされた所でタイムアウト。タイムアウト明け東芝は、辻とファジーカスのフリースローで加点するも、アイシンは喜多川が右サイドから得意のシュートを決めて差を縮めさせない。中盤からディフェンスをゾーンにして守りきる東芝は、終盤にボーズマンの個人技や山下の3Pシュートで追い上げ、残り2分11秒に33-27とする。東芝のゾーンを崩せないアイシンは、残り6秒にようやくヤングがゴール下で踏ん張って得点するが、比江島がボール運びする山下にファウルしてしまい、フリースローを2本決められて35-30のアイシン5点リードで前半終了。
第3ピリオド、アイシンは東芝のディフェンスの前に、24秒バイオレーションを取られるものの、速い展開からリズムを取り戻して桜木が連続得点する。比江島、柏木、桜木とバランスよく得点するアイシンに対し、ファジーカスのシュートが入らない東芝は、辻の連続シュート、ママドゥの粘り強いゴール下で追いすがる。中盤に差し掛かるとアイシンがじりじりと引き離しにかかり、残り4分6秒に金丸の3Pシュートで54-39と点差を15点に広げる。タイムアウトを取った東芝は、厳しいマークにあうファジーカスを外に出して、ボーズマンとママドゥがインサイドで得点を重ねる。さらにアウトサイドに出たファジーカスがペネトレイトで連続でファウルを貰い、残り2分31秒にアイシンを5ファウルに追い込む。東芝が追い上げればアイシンは金丸がシュートを決めて引き離す展開が続くが、残り1分27秒、辻の3Pシュートが決まって58-49となり、点差は一桁台に。さらに篠山のフローターから2本のシュートが決まり、58-53のアイシン5点リードで終了。
第4ピリオド、アイシンは東芝のゾーンディフェンスに対し、市岡のバックレイアップと金丸の3Pシュートで得点し、開始1分15秒で点差を二桁に戻す。東芝はすかさずタイムアウトを取り、ファジーカスと大西のオプションに戻すと、ファジーカスのジャンプショットと辻の連続3Pシュートで点差を4にする。アイシンは金丸を下げて柏木を入れ、橋本とのダブルガードにするが東芝の勢いは止まらず、ファジーカスのブロックショットとバスケットカウントで65-63の2点差に迫られる。中盤に差し掛かるとお互いにエキサイトし、前日からの橋本の度重なるエルボー攻撃に業を煮やした山下が橋本に食って掛かるなど荒れた展開になる。ちょうどここでオフィシャルタイムアウトが入り、お互いに頭を冷やす機会になる。
タイムアウト明け、アイシンはヤングが攻守に活躍してチームを引っ張る。しかしインサイドで体を張り続けたヤングの負担は大きく、ハリーバックできないと見た市岡が東芝の速攻をファウルで止めることになってしまう。残り3分25秒、東芝は柏木のファウルで得たフリースローを辻が3本決めて69-68にする。さらにママドゥが転倒しながらディフェンスリバウンドを取り、ハリーバックして今度はオフェンスリバウンドを捻じ込んで、残り2分55秒に69-70とついに逆転。お互いに得点して71-72となったまま時間は過ぎ、息詰まる攻防となる。残り14秒で最後の攻撃チャンスを得たのはアイシン。残り6.9秒にファウルでプレーを切られた後の桜木のワンプレーに賭けるが、栗原の執拗なディフェンスの前に転倒してしまい、ボールを奪われてゲームセット。71-72で東芝が逆転勝利した。
PTS:辻21、ママドゥ14、桜木17、金丸15
REB:ファジーカス15、桜木10、ヤング10
AST:辻4、ファジーカス4、柏木5、桜木4
BLK:ファジーカス2、ヤング2
その他の結果は以下のとおり。