第1ピリオド、栃木は渡邉がコントロール。トヨタは岡田が田臥をフェイスガードでマークするが、早々に連続ファウルを取られて下がる。序盤は両チームともに持ち味が出て得点を重ねるが、中盤に差し掛かったところでトヨタのプレッシャーがきつくなり、松井と渡辺が睨み合って仲裁されるなど、違った方向にエキサイトし始める。栃木は先手を取ってリードしたくてもできない焦りからか、古川がセレクションの悪いシュートを打って外し、さらに松井にファウルしてフリースローを3本決められ、12-7と点差を広げられてしまう。落ち着きを取り戻したトヨタは早い戻りで田臥の速攻を止め、リバウンドをしっかりと取って速攻から得点を重ねる。
中盤に入っても栃木は浮き足立ったままローテーションディフェンスが機能せず、簡単に崩されてファウルで止めるという悪循環に陥る。栃木は判定に不満を露にするブレントンを下げて山田を投入するとディフェンスが機能し始めるが、オフェンスではトヨタのディフェンスを崩すことができない。完全に主導権を握ったトヨタは攻守で余裕が生まれ、菊池の3Pシュートやギブスとリッチーの速攻、ギブスのスティールからのワンマン速攻で残り2分2秒に32-12と20点のリードを奪う。早くも前半2回目のタイムアウトを取る栃木だったが、積極的にゴールにアタックする菊池にディフェンスファウルを重ねてしまい、窮地を脱出できない。このピリオドは33-16のトヨタ17点リードで終了。
第2ピリオド、栃木はロシターの連続得点で追い上げる。トヨタはしっかり守ってディフェンスリバウンドを取り、速い攻撃からリッチーと伊藤が確率のよいジャンプショットや、田中(大)のアリウープで加点し点差を詰めさせない。中盤に入り、栃木はロシターに代えてブレントンが入ると速攻が出るようになるが、ディフェンスにおいてはローテーションがうまくいかず、ギブスに簡単に裏を取られて得点されてしまう。
オフィシャルタイムアウト明け、トヨタはコートを広く使った速いボール回しから田中(健)が3Pシュートを決める。ディフェンスで振り回された栃木は寄せが後一歩足らず、攻めてもディフェンスリバウンドに届かない。終盤に差し掛かるとトヨタは、頻繁に選手を入れ替えながら高い位置から田臥にプレッシャーをかけ、周りの選手をディナイしてパスコースをシャットアウトする。栃木は山田と田臥のフリースローで追いすがるも20点差は縮まらず、61-38のトヨタ23点差で前半終了。
第3ピリオド、トヨタは連続でスティールし速攻を出すが、栃木は何とかこれらを無失点で抑える。さらにブレントンが我慢のディフェンスでファウルせずにギブスを抑え、古川やロシターの得点につなげただけでなく、自らもバスケットカウントワンスローを決めて追い上げの流れをキープする。中盤に入ってもファウルをせずに守る栃木に対し、トヨタはリードしながらもファウルがかさみ始める。トヨタはタイムアウトを取るも栃木の勢いを抑えることができず、ロシターのスティールからの速攻、渡邊の3Pシュートで残り3分28秒に70-59と11点差に詰められる。
このピリオドのブレントンの活躍は凄まじく、オフェンスリバウンドやアシストを重ねてチームメイトをサポートする。終盤に足が止まったトヨタは、 パスが回らずドリブルが増え、中途半端なシュートを連続で落とす。残り56秒、栃木はブレントンがもぎ取ったディフェンスリバウンドを古川が速攻に走ってバスケットカウントワンスローを決めて73-70とし、一時25点あった点差を3に縮める。このピリオドは75-70のトヨタ5点リードで終了。
第4ピリオド、栃木は開始早々田臥が3つのファウルを重ね、遠藤も菊池のフェイクに引っかかってファウルし、開始2分足らずでいきなり4ファウルとなる。リズムを取り戻したトヨタは、竹内のステップインやギブスのコーストトゥコーストの速攻で加点。さらに持ち前のボール回しから、リッチーのゴール下や竹内のジャンプショットで残り5分38秒に83-73と点差を10に広げる。栃木はタイムアウトを取るが、トヨタの高い位置と収縮するインサイドの2段構えのディフェンスを崩せず、田臥がターンノーバーし、残り5分9秒 に5ファウルになってしまう。対するトヨタは栃木のチェンジングディフェンスに対して松井のアウトサイドとリッチーのインサイドで加点し、残り3分32秒に92-81と11点差をつける。
終盤に入り少しでも点差を詰めたい栃木だが、ロシターが不運ともいえるファウルを連続で取られ、網野がリバウンドボールを田中(健)にスティールされて攻撃の芽を摘まれ、無情にも時間だけが過ぎてゆく。残り2分を切っても集中力の衰えないトヨタは、スティールされても取り返し、速攻には3人が走ってリバウンドボールを竹内が押し込んで、残り1分41秒に98-81と点差を17に広げる。栃木は渡邊が3Pシュートを入れるも単発に終わり、トヨタの連続速攻を止めることができず、105-86でトヨタが勝利した。
PTS:リッチー23、ギブス22、渡邉19、古川16、ロシター16
REB:ギブス15、竹内10、ブレントン11、ロシター10
AST:ギブス5、田臥8、ブレントン5
STL:ギブス6
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