5月3日、大阪エヴェッサのホームゲーム、滋賀レイクスターズ戦を観戦してきました。長いシーズンも残りゲーム3つ、このゲームに大阪が勝てばCS出場が決定し、滋賀が勝てばB1残留がほぼ決定的になる、どちらも絶対に負けられないゲームでした。

■第1Q

ゲーム開始から滋賀は激しいディフェンスで大阪から24秒バイオレーションを奪う。攻めては菅原のジャンプショット、長谷川の3Pシュート、並里の速攻からの得点で2-7とリード。アップテンポなリズムの激しい応援とは裏腹に動きの重い大阪は、パスミスとシュートミスでリズムを掴むことができない。しかしハレルソンとギブソンがリバウンドを奪うとリズムに乗り、9-7とリードを奪う。

中盤に入ると大阪も硬さが取れて動きが軽快になり、積極的にリングにアタックを開始する。大きくメンバーチェンジした滋賀は菅原が3Pシュートを決めるが、大阪も橋本が3Pシュートを入れ返しリードを保つ。タイムアウトを取るも流れをつかめない滋賀に対し、大阪はリバウンドを着実にもぎ取ってハレルソンの1対1で得点し、残り3分で18-12と点差を広げる。

終盤になるとサンバを下げ、攻撃がブラッキンズ一辺倒になる滋賀に対し、大阪はボールがよく回り、ロビーや橋本のペネトレイトからの得点でリードを広げる。さらにギブソンがスティールからダンクを決めて、24-16の大阪8点リードで終了。


■第2Q

オンザコート1の大阪はシューター相馬を投入。滋賀は根来とミスマッチになったマブンガにボールを集めると、連続でディフェンスファウルを稼ぐ。オンザコート1の大阪はインサイドアウトからアウトサイドシュートを狙うものの入らず、お互いに無得点のまま2分が過ぎる。

均衡を破ったのは滋賀。田中のパスアウトから長谷川がこの日2本目となる3Pシュートを決めると、その田中が今度はオフェンスリバウンドをねじ込む。しかし動きに切れのない滋賀は、大阪に3Pシュート、スティールからの速攻、ハレルソンのインサイド攻撃を浴び、残り5分には33-21と12点差をつけられる。

滋賀はマブンガがマッチアップの根来にアタックを仕掛ける。根来はマブンガのフェイクに引っかかり、個人3つ目、チーム4つ目のディフェンスファウルを犯してしまいベンチに下がる。オフィシャルタイムアウト明け、コミュニケーションをとってリズムをつかむ滋賀は、狩野のスリーで33-28の5点差に迫る。

追い上げられる大阪は終盤に入るとペースダウン。オンザコート数で優位なはずの滋賀はこのペースダウンに乗ってしまい追いつくことができず、大阪ペースのままこのクォーターを終える。42-38の大阪4点リードで前半終了。

■第3Q

序盤からアグレッシブに攻める大阪は、木下と根来の連続3Pシュートで48-38と点差を2桁に広げる。一気に大阪に流れが傾くかと思ったその時、滋賀は並里がハレルソンをブロック。マブンガのゴール下の得点に繋げて48-42の6点差に戻す。しかし大阪が根来のこのクウォーター3本目の3Pシュートを決めて点差を9に広げると、滋賀がタイムアウトを要求。

タイムアウト明けも大阪の勢いは止まらず、ハレルソンのペネトレイトで58-48と点差を2桁に戻す。滋賀はマブンガのフリースローやブラッキンズのジャンプショットで追いすがるが、大阪はハレルソンのダンクや根来の4本目の3Pシュートで2桁差をキープする。

残り1分半、後半開始から交替のない大阪に疲労が見え始め、つまらないパスミスでターンノーバーを出してしまう。一方、タイムシェアして動きの落ちない滋賀は、残り1分を切って長谷川の速攻とフリースローで4点を追加し、65-61の4点差に戻してこのクォーターを終える。

■第4Q

始まってすぐに、マブンガの連続3Pシュートで滋賀が一気に逆転する。攻撃のリズムが崩れた大阪は即座にタイムアウトを要求。しかし大阪は、オフェンスでは足が動かずディフェンスではローテーションが機能せず、流れが完全に滋賀に傾いてしまう。

大阪は相馬、合田、ロビーを早々に諦め、ハレルソン、木下、今野、橋本を投入。動きが落ちながらも意地を見せる大阪は、ギブソンとハレルソンが奮闘して喰らいつく。中盤、72-73のまま約90秒も続いた無得点状態から均衡を破ったのは滋賀。並里とのピック&ダイブでゴール下に飛び込んだブラッキンズにがダンクを決め、オフィシャルタイムアウトに突入。

タイムアウト明けも運動量の戻らない大阪は攻撃が単調になり、3Pシュートかインサイドアタックの2択しかなくなってしまう。さらにディフェンスでも後手に回り、これを見逃さなかった滋賀の並里が、ペネトレイトからビッグマン二人を交わしてブラッキンズに合わせのパス。これをダンクで叩き込んで72-78としたところで大阪がタイムアウトを要求。

タイムアウト明け、大阪は一人気を吐く木下がテイクファウルからのフリースローやアタックからのアシストで差を詰めようとするが、落ち着いてプレーする並里がこれを蹴散らす。並里は残り3分を切ってさらにギアを上げ、ボディコンタクトしてのバスケットカウントや、チェンジオブペースでファウルを誘ってのフリースローで2ポゼッション差以上をキープし差を詰めさせない。

残り1分を切るとお互いに精神力の戦いになる。大阪はギブソンがゴール下で孤軍奮闘し、アンクルブレイクしたハレルソンがリバウンドに飛びこみ、滋賀はマブンガが痛めた足を引きずりながら走る。壮絶な消耗戦となった戦いは、体力で上回った滋賀が81-88で勝利し、B1残留をほぼ確実なものとした。

PTS:マブンガ25、ブラッキンズ22、ギブソン17、ハレルソン16、長谷川16
REB:ハレルソン17、ギブソン10、ブラッキンズ10
AST:並里5、木下5、橋本拓4
BS :ハレルソン3、合田2、並里2