■第1ピリオド
和歌山は前日のGAME1で膝を負傷したパーカーに代わり、青野がスターティング出場。見るからに気合十分の和歌山は、リカートのリバウンドショットで先制する。対する東芝は、ボーズマンのペネトレイトからのダンク、速攻からのママドゥのレイアップで得点を重ねる。序盤からインサイドでの攻防が激しくなり、ママドゥが青野のエルボーを顔面に喰らって倒れ、小競り合いも起きるなど緊張した雰囲気になる。
和歌山がインサイドを中心に攻撃すると、東芝はディフェンスファウルが増えて開始2分半で4ファウルに陥ってしまい、2ファウルのボーズマンを下げざるを得なくなる。精神的に優位に立つ和歌山はトラジションが早くなり、木下のパスカットやリカートのディフェンスリバウンドから川村と中務の速攻に繋げて連続得点する。
ファジーカスのシュートが入らない東芝に対し、和歌山はディフェンスリバウンドを確実に取ってアーリーオフェンスを仕掛け、残り6分5秒にリカートのダンクで10-4と6点リードした所で東芝がタイムアウトを要求する。
タイムアウト明け、東芝は広いパス回しから辻と篠山のジャンプショットで追撃する。東芝はママドゥが一人で青野にマッチアップして肉弾戦に対抗し、青野のシュートミスを誘ってディフェンスリバウンドを奪う。青野の1ON1が難しくなると和歌山は、川村と木下がドライブでディフェンスを引き付けてゴール下の青野に合わせ、着実に得点を重ねる。終盤に入り青野とママドゥが下がって根来と大西が入ると両チーム共にパス回しが早くなり、お互いに加点して20-16の和歌山4点リードで終了する。
■第2ピリオド
東芝は栗原と鎌田のジャンプショットで20-20の同点に追いつく。流れの切れない和歌山は木下がリズム良くボールを回し、リカートのインサイド攻撃と川村の連続8得点で30-20とし、開始3分足らずで10点リードする。ここで東芝は2つ目のタイムアウトを取りファジーカスと宇田を投入する。
タイムアウト明け、東芝はファジーカスのシュートが入らず苦しい展開が続くが、宇田が果敢にゴールにアタックしてファジーカスのティップインに繋げ、GAME1に続いて和歌山のディフェンスをこじ開ける。さらに宇田は和歌山のパスをスティールして攻撃に繋げ、木下からファウルを貰ってフリースローで得点し、チームにリズムを引き寄せ始める。
流れを掴んだ東芝はオフィシャルタイムアウト明け、辻を投入して追い上げにかかる。するとその辻が早々にスティールを決め、速攻から得点して33-29と4点差に迫る。和歌山は永山を投入して川村がコントロールし、川村が得点するも単発に終わってしまう。東芝は宇田が絶好調で、ペネトレイトからパスアウトしてママドゥにアシストし、和歌山に点差を広げさせない。
木下が抜けてリズムが悪くなった和歌山は、川村の疲れも出たのか辻にパスカットされてターンノーバーし、中務がファウルで止めるという悪循環に陥る。残り2分45秒、タイムアウトを取って木下をコートに戻した和歌山はリズムが生まれ始め、青野とリカートが気合でゴール下のシュートを捻じ込み4点リードをキープする。東芝は残り9秒、厳しいマークにあうファジーカスがパスを捌いてゴール下のママドゥに合わせ、39-37の和歌山2リードにしたところで前半を終える。
■第3ピリオド
和歌山が川村の3Pシュートで先制。東芝はママドゥがオフェンスリバウンドに絡んでボールを奪い、ファジーカスのフローターシュートで得点する。さらに東芝は、これまで殆ど中に切れ込むことが無かったボーズマンがインサイドへのアタックを繰り返し、連続得点して逆転し、中務からファウルをもぎ取る。
和歌山はリカートにボールを入れるも囲まれてシュートを決めきれず、リバウンドを奪われボーズマンにインサイドをかき回される。これを見たジェリコHCは青野を投入してインサイドを強化する。すると東芝はアーリーオフェンスから青野が戻り切る前にボーズマンが3Pシュートを入れて、42-46と点差を広げる。さらに辻の3Pシュートとファジーカスの速攻で、開始4分足らずで42-51と点差を9に広げたところで和歌山がタイムアウトを要求する。
タイムアウト明け和歌山は、インサイドのリカートを起点に攻撃し、そのリカートが粘り強く攻めてファジーカスとママドゥからファウルを貰ってバスケットカウントワンスローを決める。リカートの奮闘で流れが和歌山に傾くかと思われた直後、東芝はボーズマンがドライブで和歌山のゾーン気味のディフェンスを割り、青野のファウルを誘ってフリースローを決め、さらに3Pシュートを入れて45-55と点差を10に広げる。オフェンスでの動きが鈍くなった和歌山はリカートの個人攻撃で加点するが、すぐさま辻に3Pシュートを入れ返され、ジワジワと離される。
しかし東芝は、徹底してインサイドを攻める和歌山の前にファウルが込み始め、両外国籍選手が3ファウルになってベンチに下がった上、残り2分35秒にチームファウルが5つになる。東芝は日本人選手だけになっても集中力が落ちず、栗原の3Pシュートと辻のジャンプショットで加点し、守っては鎌田と大西が青野を封じ込める。和歌山は残り2分を切って息を吹き返した川村が、フリースロー、3Pシュート、ジャンプショットで加点し、56-67の11点ビハインドに戻してこのピリオドを終え、最終ピリオドに向かう。
■第4ピリオド
ゾーン気味のディフェンスで東芝にボールを回させる和歌山は、パスを狙っていた川村がスティールから速攻を出して得点する。さらに川村はボールの無いところでボーズマンのファウルを誘い、パーソナルファウル4つに追い込む。外国籍選手がファウルトラブルに陥った東芝は、日本人選手がリカートを徹底して囲んでボールを奪い、速攻を出す。和歌山はこれを速い戻りで阻止するが、東芝は和歌山の裏を取った宇田がバックレイアップを入れて流れを引き戻す。しかし中盤に差し掛かると、東芝は和歌山のゾーン気味のディフェンスを攻めあぐね、宇田のペネトレイトからのレイアップも青野に叩き落される。
我慢強いディフェンスで流れを引き寄せた和歌山は、川村が東芝のスローインボールをスティールし、木下のノールックパスを受けた内海が3Pシュートを決め、残り6分22秒に63-69と6点差まで詰め、東芝がタイムアウトを要求する。
タイムアウト明け、和歌山は東芝の攻撃を守り切り、川村のロングシュートで66-69の3点差に迫る。辻と篠山をコートに戻した東芝は、ファジーカスとのインサイドアウトから篠山が3Pシュートを決め、6点差に戻す。オフィシャルタイムアウト明け、和歌山は川村が積極的にアウトサイドシュートを狙い、栗原から3Pのファウルを奪う。和歌山は川村がフリースロー3本中2本を外すが、リカートがディフェンスリバウンドを取り、攻撃の先頭を走ってシュートを決め、点差を3に戻す。ここで一本守りきりたい和歌山だったが、内海が辻にイージーなファウルをしてしまい、流れを断ち切ってしまう。すると東芝は、辻がスクリーンで内海のマークを外し3Pシュートを決める。
残り4分を切り、和歌山は川村が敵を引き付けてゴール下の内海にパスを出すが、内海はこれを落とし、ディフェンスリバウンドを取ったファジーカスにまたしても不要なファウルを犯してしまう。残り3分を切ると両チーム共に疲弊してシュートが入らずファウルが嵩んでいく。
ところが和歌山は、残り2分を切ってリカートが奮闘し、大西とファジーカスのディフェンスをかわしてゴール下のシュートを根性で捻じ込んで72-77の5点差に迫る。さらに中務が辻を徹底マークしてトラベリングを誘い、速い戻りで栗原の速攻を阻止して望みを繋ぐ。このプレーで流れを引き戻した和歌山は、残り1分からの東芝の攻撃を守りきり、残り28秒、川村のパスアウトから木下が3Pシュートを決めて75-77とする。残り19.5秒、中務が辻にファウルしてゲームを切ったところで和歌山がタイムアウトを要求する。
タイムアウト明け、辻のフリースロー。2本入れば東芝がほぼ勝利を手中に収める場面。辻は1本目を決めるが2本目を外して75-78の3点差となり、このリバウンドをリカートがもぎ取る。和歌山はリカートからボールを受け取った木下がそのまま持ち込み、リカートのスクリーンを使って篠山のマーク外し、残り7.7秒に3Pシュートを決めて78-78の同点にする。すかさず東芝がタイムアウトを要求。
タイムアウト明け、サイドラインからの東芝スローイン。ファジーカスにボールを入れた篠山はリターンパスを受け取り、そのまま逆サイドへドライブ。コーナーで栗原をマークしていた川村がヘルプに飛び出すフェイクを入れる。栗原のマークが外れたことに気付いた木下は、篠山へのマークが一瞬甘くなる。残り約1秒、篠山はフェイドアウェイ気味に飛び、放ったシュートはノータッチでリングに吸い込まれ、78-80で東芝が勝利した。
PTS:辻22、栗原14、川村33、リカート21
REB:リカート18
AST:辻5、篠山4、ファジーカス4、木下6、川村6
BLK:青野2
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