Q:今季優勝したのは経験豊富なHCだがその辺はどうか?

佐藤:NBAにも若いコーチがいるし、栃木の安齋HCや琉球の佐々HCなど同年代のHCもいるので、あまり気にしてはいない。自分のHCとしての経験は少ない。北海道戦での北さん退場の後(笑い)とECのみ。お互いにないものはたくさんあると思うので、そこはみんなで補い合えたらと思う。私の力というよりはみんなと作っていきたいというのが一番のモチベーション。

Q:日本人選手は編成が決まっているとは思うが、意識しているポジション、外国籍選手などの補強ポイントは?

北:日本人の補強ポイントに関しては、控え選手の攻撃力が他チームに比べて低かったので、誰が出ても得点を取れる、戦力が落ちない補強をしないといけないと思っている。外国人選手はニックにないものを持っている、共存しあえる選手を補強しないといけないと思っている。

Q:継承しないといけないブレイブサンダースの伝統や哲学はどういうところだと思っているか?

佐藤:プレースタイルやメンタル的なことは皆さんご存知の通りで、ディフェンスであったり勇敢に戦うということもある。しかしもっと根っこの部分で約70年何をやってきたかと考えた時に、我々のルーツは企業スポーツで、従業員の士気高揚や職場の活性化を70年近くやってきた。僕たちの中にはそのDNAがあると思う。

引き継がなけらばならないことは3つある、1つ目は一体感をつくること。会社を飛び出てとどろきを一体化する。川崎をバスケの話題で一体にする、そこを飛び出て日本全体を一体にする。その遺伝子を持っているのが篠山竜青だと思っている。みんなを取り込んだり巻き込んだりするのが本当に得意な選手。ファンとチームのファミリーと呼ぶチームはほかにないと思う。

2つ目は、長く一緒に戦ってきたことで生まれた阿吽の呼吸。東芝時代には北さん、節政さん、折腹さんの代表トリオがいた。天皇杯決勝で、節政さんが左手でシュートを打つふりをして右手でパスを出し、みんな騙されるが、北さんがそれを取ってレイアップを決めてしまうということがあった。最近では、ニックがベースラインからパスを出して、篠山と藤井が距離を予測して走り出し、篠山のパスから藤井がスリーを決めたシーンがあった。ああいうことができるのは同じメンバーでやっているメリットであると思うし。選手が代わってもそれができるようにするのが我々だと思う。これを引き継げるようにしなければならない。それだけで優勝できるとは思えないが、優勝につなげていきたいと思っている。

3つ目は練習環境や選手をサポートする環境。東芝時代から選手が現場でやりやすいように、変わらずずっと投資をしてくれているところなので引き継ぎたい。本当に、皆さんに見に来てもらって広めてもらって、他のチームも真似してもらいたいくらい。他のチームが真似したら日本のバスケのレベルが上がると思っている。この3つを引き継いでいきたい。

Q:コーチングスタッフを固めて選手という順番かと思うが、その辺はどうか。

北:今交渉中で、人選も含めて今やっている最中です。ブレイブサンダースのOBもそれ以外も含めてです。決定の時期はまだわかりません。

記者からの質問は以上。フォトセッションの後、メディアの女性陣から北GMに花束と記念品が贈られた。

【北GM】

皆さん本当にありがとうございました。体育館や会場にも足を運んでいただいてありがとうございました。試合結果で不機嫌な時もありましたけど、暖かく接していただきましてありがとうございました。選手の時から皆さんのおかげで楽しい現場を過ごさせていただきありがとうございました。GMになり、今後は賢次が記者会見など話すことになるとは思いますが、要望があれば若干は(笑い)お話しすると思いますので、今後とも川崎ブレイブサンダースをよろしくお願いいたします。